自己満の味噌煮

小説書く。難しい。

オリジナル小説

蝉が鳴く日の憂鬱

彼が此処に帰ってくるのは本当に珍しい。 二つの身体を所有してる為、彼は忙しいのだ。 久しぶりに帰ってきた彼、蝉尽火様はとても憂鬱そうだった。 何時も明るく、煩いくらいの彼がそんな様子なのは珍しい。 明日の下界は雪が降るんじゃないか? そう言えば…

Innocent mind 40 「不穏な暗黒の場所で」

~ブリキの初代語り人~ 「…可笑しいですね。」 私は落ち着かない人達に囲まれて逆に落ち着かない。 いつも私の膝の上に居たモデウール君も、珍しく居ない。 此処は辺りが真っ黒で其処まで遠くに行けない様に見える。 しかし此処はとても広く、何処までも行…

Innocent mind 39 「赤、紅、朱、緋?」

~軌道に乗る洗礼者~「馬鹿かお前は!!」案の上、私はテスカに怒鳴られた。だよねぇ…やっぱり洗礼神がそんなんじゃ駄目だよねぇ…。私が甘ったれていたようだ。トホホ…。さっき私とテスカは再会を果たせたけれど…相談したらこの様だ。「良いかよく聞け。お前…